アトピーはタンパク質不足?過剰?どっちなのか徹底解説!
アトピーの方や健康な人にとってもタンパク質は体を構成するために必要な栄養素ですが、
よくこういうことを聞きませんか?
「アトピーの原因はタンパク質」
「アトピーの人はタンパク質不足だ」
「アトピーの人はタンパク質過剰だ」
言ってることは矛盾してるし、もうどっちなんだってなりますよね。
今回はアトピーにとってタンパク質は?の疑問について書いてみました。
- 1. タンパク質とは
- 2. アトピーはタンパク質不足か?
- 3. アトピーはタンパク質過剰か?
- 4. アトピーの悪化はタンパク質が原因か?
- 5. アトピーはタンパク質を摂った方がいい理由!
- 6. タンパク質の摂取によるマイナス面
- 7. アトピーが悪化しないタンパク質の摂り方
- 8. タンパク質の1日の必要摂取量は?
- 9. タンパク質と一緒にとりたい栄養素
- まとめ
1. タンパク質とは
炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素の1つがタンパク質です。
人体はほとんどが約60%の水分で約20%がタンパク質、残りが脂質やミネラルなどで構成されています。
タンパク質は筋肉・内臓・髪・爪などを作るときに必要でなくてはならない栄養素であり、また体内の調整に必要なホルモンや免疫細胞・免疫物質もタンパク質で出来ています。
タンパク質はそのまま使われるのではなくタンパク質分解酵素でアミノ酸に分解され、20種類あるアミノ酸のうち体内で合成できる11種類のアミノ酸を非必須アミノ酸と言い、体内で合成できない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と言います。
この9種類のアミノ酸は体内で合成できないため食事から摂取しなければなりません。
またこの20種類のアミノ酸が目的に合わせて数十~数百以上で結びつき約10万種類のタンパク質があり、皮膚や筋肉などに形を変えいきます。
2. アトピーはタンパク質不足か?
タンパク質は皮膚・内臓・ホルモン・細胞など様々なものに姿を変えています。
健康な体でいるには健康な内臓が必要で健康な内臓を作るにはタンパク質が必要です。
タンパク質が不足すると材料が足りなくなり、役割を終えたタンパク質を分解しリサイクルしないといけなくなります。
使い古したものでは健康な皮膚など作れるはずがありません。
タンパク質は厚生労働省が推奨している量を摂取出来ている人は少ないですし、アトピーの方は皮膚の落屑(らくせつ)などで新陳代謝が激しく、
健康な人より体を構成するタンパク質をより多く必要で不足していると私は考えています。
3. アトピーはタンパク質過剰か?
タンパク質はアミノ酸に分解され腸管から吸収されるのですが、過剰に摂取されたタンパク質はきちんとアミノ酸まで分解されません。
腸管膜が健康であれば小腸に取り込まれアミノ酸まで分解されて吸収されるからいいのですが、
アトピーの方のほとんどがリーキーガット症候群と言われ腸に穴が開いた状態だと言われています。
アミノ酸まで分解されず未消化のまま腸を通過したタンパク質は異物と見られ免疫細胞の攻撃対象にされます。
だからタンパク質を過剰に摂ると消化能力が追い付かず未消化のまま吸収され免疫細胞が異物と認識し攻撃されるから過剰摂取はダメだと言われています。
4. アトピーの悪化はタンパク質が原因か?
タンパク質を摂ると悪化する原因は主に2つ考えられます。
1つは上記に書きましたが、アミノ酸まで分解されず未消化のままタンパク質を吸収し、免疫細胞に異物と認識され攻撃されるからです。
もう1つが、
タンパク質を摂ると体の中で古い細胞と新しい細胞に入れ替わりますが、この時に古い細胞が抱え込んでいた毒素を体内にばら撒くかたちになります。
この毒素を本来は腸から排出しますが、アトピーの方は腸内環境が悪く上手く排出できなくて皮膚から排出します。
だからタンパク質を摂るとアトピーが悪化するのです。
5. アトピーはタンパク質を摂った方がいい理由!
タンパク質は英語でプロテイン。
プロテインはプロティオスが語源になっていて「1番大切なもの」という意味があります。
1番大切なものと言われるだけあってタンパク質には様々な効果があります。
病院の先生の話によると、
などがありますが、これでもごく一部です。
体を構成する栄養素だけあってすごいです。
これだけでも摂った方がいいとわかりますね。
6. タンパク質の摂取によるマイナス面
タンパク質の摂取で健康を損なうことはないようですが、気をつけなければならないことが4つあります。
6-1. 内臓疲労
食事で摂取したタンパク質は分解されるときに窒素が発生します。
この窒素を体外へ排出するのに肝臓で窒素➔アンモニア➔尿素へ変換されたのち尿素を腎臓で尿として排出するので、過剰にタンパク質を摂ってしまうと内臓が疲弊してしまいます。
6-2. 腸内環境の悪化
私たちの腸には約100兆個にも及ぶ腸内細菌が生息しています。
タンパク質を過剰に摂取して処理できなかったタンパク質は悪玉菌のエサになり、腸内環境が乱れてアトピーの悪化に繋がります。
アトピーは腸内環境が大きな原因の1つと言われてるので、腸内環境を改善しつつタンパク質を摂ることをおすすめします。
6-3. カロリーオーバー
タンパク質を豊富に含む食品は比較的カロリーが高く、いつのまにか食べ過ぎてしまい肥満になりかねません。
6-4. 尿路結石のリスク
タンパク質を摂取するとシュウ酸や尿酸などの物質が体内に増えます。
このシュウ酸はカルシウムと結合しやすく、腸でシュウ酸とカルシウムが結びつくことで便として排出されます。
ところがシュウ酸の量が多いと余ったシュウ酸は尿と一緒に排出しますが、尿の中でシュウ酸がカルシウムと結合してしまい石のようなかたまりなってしまうことがあります。
7. アトピーが悪化しないタンパク質の摂り方
タンパク質でアトピーが悪化するのは未消化のタンパク質を体内に吸収してしまうからです。
これを解決する方法は主に4つです。
7-1. よく噛んで食べる
子供の頃によく噛んで食べましょうと言われましたよね。
それは噛むことで食べ物を粉々にし唾液に含まれる消化酵素でデンプンなどを分解し、胃がさらに細かく消化しやすくするためです。
7-2. タンパク質の摂取量を減らす
タンパク質を分解する消化酵素もタンパク質で出来ているので、消化酵素の分泌量が少ない状態で胃にタンパク質が入ってきても完全にタンパク質を分解できません。
なので今、分解できる量のタンパク質を摂取するようにしてください。
分解できているかどうかは、自分で胃のもたれや体のかゆみなどの体の反応を見るしかありません。
そして徐々にタンパク質の摂取量を増やしていきます。
7-3. 消化酵素サプリを摂る
タンパク質不足の人は消化酵素の分泌が少なかったり、食べ物に入ってる消化酵素だけでは十分に分解できていない可能性があります。
そんな時は消化酵素サプリをおすすめします。
消化酵素は熱に弱いので非加熱で製造されているものにしましょう。
7-4. 胃酸サプリを摂る
食べ物は胃で消化されてはじめて栄養を吸収します。
胃酸の分泌が少ない方は塩酸ベタインの入ったサプリメントをおすすめします。
このサプリを摂ることでタンパク質の消化に役立ちます。
8. タンパク質の1日の必要摂取量は?
厚生労働省によるとタンパク質の1日の必要量は男性約60g、女性約50gが目安となっています。
タンパク質は1回で処理できる量が決まっているので、数回に分けてこまめに摂ることが大切です。
食事からタンパク質を摂ろうと思えば、卵では1日15個、鶏むね肉は250gと結構な量になるし食事のバランスも崩れてしまいます。
こんな時はプロテインの活用をおすすめします。
楽にタンパク質を摂取出来ますし、プロテインバーと言うものがあり、おやつ感覚で食べられます。
それとアトピーの方はくれぐれも摂り方を間違えないでください。
いきなりたくさんの量を摂取するとアトピーが悪化する可能性があります。
アトピーの方は少量からタンパク質をお取りください。
9. タンパク質と一緒にとりたい栄養素
- 亜鉛
- ビオチン
- ビタミンA
上記の3つです。
この3つをタンパク質と一緒に摂ることでアトピーの炎症を抑えたりキレイな肌を作るのに役立つでしょう。
まとめ
タンパク質は体を構成する1番大切な栄養素です。
よくタンパク質がアトピーの悪化の原因と言われますが、ただ消化酵素の分泌量以上にタンパク質を摂取し、タンパク質を消化しきれずに吸収してアトピーが悪化していると思います。
アトピーの方がタンパク質を摂取する場合は少量から始め、体の反応を見ながら徐々にタンパク質の摂取量を増やしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。