アレルゲンに負けない皮膚のバリア機能を強化する9つの方法!
アトピーの人は特に皮膚のバリア機能が低下しています。
私は重度のアトピーだったので皮膚が薄く、赤く腫れて少しでも触るとジュクジュクと黄色い浸出液が出て痒くなるの繰り返しでした。
浸出液も必要で毒素の排出や感染予防、傷の治りを早めるために出ていますが、何とも言えない不快さがありました。
それに、浸出液のせいでアトピーの範囲が広がったように感じています。
もし、皮膚のバリア機能を強化するとどうでしょう?
皮膚からアレルゲンが入りにくくなり、アトピーの症状も出にくくなるのではないでしょうか?
今回は皮膚のバリア機能を強化する方法を書いてみました。
1. 皮膚の構造
皮膚は、人体最大の器官で外部から体を守るためのバリア機能としての役割があります。
皮膚は主に、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層からなり、一番上にある表皮は「角質層(かくしつそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層(きていそう)」に分かれています。
その厚み、僅か0.03~0.05ミリメートルです。
アトピーの方は、生まれつき肌が乾燥しやすく、角質層の細胞と細胞をつなぎとめる役割のセラミドが、健康な人に比べ60%ぐらいしか分泌されていないと言われています。
そんな60%ぐらいしかセラミドが分泌されていないので、どうしてもバリア機能が低くく弱い皮膚になってしまいます。
2. 脱ステロイドでリバウンドが起きるのは皮膚が弱いから!
ステロイドというのは即効性があり、塗るとあの何とも言えない絶え間なく襲ってくる痒みがスーッと引き、痒みから解放される気持ちが分かります。
しかし、注意しなければならないのが副作用。
なぜ長期的にステロイドを塗るとリバウンドしアトピーが悪化するのか?
それはアトピーの方は元々皮膚が弱いのに、ステロイドを塗ることによってヒアルロン酸が破壊され、さらに皮膚が弱くなり、
弱くなった皮膚にアレルゲンが大量に侵入し、本来ならそこで副腎皮質ホルモンが分泌され炎症を抑えてくれるんですが、
外部から副腎皮質ホルモンを補ってきたため、身体が副腎皮質ホルモンは不足していないと判断し分泌を減らしているので、炎症が抑えられずどんどんアトピーが悪化していくのです。
でも、皮膚が弱くなってしまったのなら、皮膚のバリア機能を高め強くすればいいんです。
3. 皮膚のバリア機能とは?
「皮膚常在菌」「皮脂膜」「角質層」の3層からなっています。
3-1. 皮膚常在菌
皮膚の表面に善玉菌と日和見菌と悪玉菌が住んでおり、善玉菌は皮膚の雑菌を抑えたりし、日和見菌は善玉菌と悪玉菌のバランスによって、良いことをしたり悪いことをしたりします。
そしてアトピーの悪化に一役買っているのが悪玉菌の黄色ブドウ球菌で炎症やかゆみを引き起こします。
よく体を洗う石鹸は弱酸性が良いと言われるのは、皮膚にやさしく皮膚を弱酸性に保ち、黄色ブドウ球菌などの雑菌が住みにくい環境になるからです。
3-2. 皮脂膜
皮膚の表面を0.5ミクロンという薄さで覆っている膜が皮脂膜です。
皮脂膜は、皮脂・汗・垢を皮膚常在菌が混ぜ合わせて作り、「天然のクリーム」なんて呼ばれたりもします。
皮脂膜の4つの役割
- 肌から水分が蒸発するのを防ぐ。
- 肌表面の菌の増殖を防ぐ。
- 肌を外部の刺激から守る。
- 角質層の構造を乱れないようにする
3-3. 角質層
大体10層ぐらいからなり細胞と細胞の間をセラミドなどの分泌物で満たし、水分の蒸発やアレルゲンの侵入を防いでいます。
このセラミドの減少がアトピーや美肌にとって重要なバリア機能を低下させています。
4. 皮膚のバリア機能を強化する方法!
皮膚のバリア機能の強化法は主に9つです。
4-1.皮膚を清潔にする
皮膚を不潔にしていると細菌が増殖しやすい環境になってしまいます。
そこで、顔や体を清潔にするために石鹸を使って洗うと思いますが、注意してほしいことがあります。
- 殺菌しない
- 洗いすぎない
この2点を守ってください。
なぜかと言うと、皮膚常在菌が死んでしまうからです。
皮膚常在菌が死んでしまうと元に戻るのに12時間もかかってしまいますし、
しかも、皮脂膜を作るのに皮膚常在菌が必要で、その間肌が無防備になってしまい外敵に晒されてしまいます。
そこで、ドイツの医師と皮膚科臨床医が共同で開発したセバメド&ボディウォッシュがおすすめ。
健康な肌と同じ弱酸性で健康な肌に必要なビオチンも配合されています。
4-2.栄養を考えバランスよく食べる
よく1日3食と言われるが3食にこだわる必要はないと思います。
体が望んでいるなら4食でも5食でもいいと思います。むしろ体が必要ないと思ってるのに3食食べる方が問題です。
皆さんも、今日は食べすぎたな飲みすぎたなと思う時があると思いますが、
そうやって体の声を聞いていくと、どんどん小さな声も聞けるようになり、これを食べるとちょっと体が変だなとわかるようになります。
ぜひ、体の声を聞いてみてください。
4-3.スキンケアをする
スキンケアと言えば主に風呂上りに保湿すると思うんですが、保湿すると保湿しないに意見が分かれるようです。
アトピーには保湿が重要だから保湿するべきだと言う人と、保湿すると皮膚を甘やかすからしない方がいいと言う人もいます。
私は皮膚の状態によって、保湿するかしないか決めていました。
たとえば、皮膚の状態が酷くジュクジュクしている時に、保湿剤は肌にとって異物なので保湿することによってかえって悪化する場合があります。
しかも、保湿剤が乾いていく時に皮膚の水分を奪って余計に乾燥するとも言われています。
でも、皮膚が乾いていく時、カサカサしだし何とも言えない痒みが襲ってくる経験をしたことはありませんか?
それに症状がひどい今、保湿すると悪化するかもしれないからどうしようと迷ったりしませんか?
そんな時は保湿はしません。
でも、あのかゆみが襲ってくる感じは耐えられない。
そんな時の対処法は、皮膚が乾いていく時に痒みが出るので、皮膚が乾くスピードを遅らせる。
やり方は簡単。
少し湿ったタオルを肩から羽織る。体を拭いたタオルで大丈夫です。たったこれだけでかなりカサカサ感や痒みが減少されます。試してみてください。
4-4.サプリメントを摂る
皮膚を強くするサプリメントはたくさんあります。
代表的なのがコラーゲン・ヒアルロン酸・セラミドですが、分解されたり分子が小さくなったりで意味がない場合もあります。
そこでおすすめなのがEPAです。
皮膚を厚くし炎症を抑え、血液をサラサラにする。
他にも効果はいろいろあります。アトピーの弱くなった皮膚には打って付けのサプリメントです。
4-5. 運動をして汗をかく
皮脂膜を作るのに汗が必要です。
正確には運動をしなくても汗はかけるので運動は必要ないんですが、
「皮膚は内臓の鏡」と言われていて、
運動によって内臓が活性化しますので良い皮膚が作られ、バリア機能も高まり一石二鳥だと思います。
4-6.腸内環境を整える
皮膚・口内・腸はつながっており、腸内細菌のバランスが崩れると皮膚の常在菌も崩れてしまいます。
乳酸菌や食物繊維などをとり腸内環境も整えましょう。
4-7. 砂糖水をぬる
砂糖には保湿効果があるのですぐに角質層に浸透し、皮膚の水分を保つことができます。
砂糖は水に溶けやすいですが、溶け残りがあると皮膚を傷つけてしまうので注意しましょう。
4-8. ストレスをためない
「ストレスはお肌の大敵」ってよく聞きますね。
ストレスを感じると活性酸素が増え細胞を傷つけてしまいます。
4-9. 睡眠をとる
睡眠中に良い皮膚を作ります。
睡眠時間は7時間程度であまり長く寝すぎると逆効果になるので注意しましょう。
睡眠は量より質です。
まとめ
アトピーの方は皮膚を掻き壊してしまうのでバリア機能を高めるためにスキンケアは大事な要素ですがとても難しい面があります。
たとえば、ある程度治ってきたのに化粧水が合わず一気に悪化した経験はありませんか?
悪化するときは一瞬なのに中々治りません。
こういう時、心が折れます。
皮膚に何かをする場合は慎重に行いましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。